和牛の値段はどうやって決まるの?
和牛にはA5やA4やA3などのランクがありますが、牛肉の格付けとはどのようにして決まるのでしょうか?
もちろんA5ランクのお肉は美味しいのですが、A4やA3でも美味しいお肉はたくさんあります。
牛肉の格付けは枝肉をみて判断します
枝肉という言葉に馴染みのない方も多いと思いますが、頭部や尾,四肢端などを切り取って,皮や内臓を取り除いたあとの肉体が枝肉です。
牛肉は真ん中から二つに切断し、枝肉は第6〜第7の肋骨の間を切断し断面が見えるようにしています。牛肉の格付けは、その断面をみて決めているのです。
牛を毎日一生懸命育てて、理想的な体格になり良い格付けがなされると期待して出荷しても、この断面の霜降り具合が良いなど見た目が良い状態に仕上がっていないと、格付けでは良い評価が得られません。つまり、良い牛肉になるかどうかは、枝肉になってはじめて分かるのです。
基本的には、枝肉の断面の芯の部分がキレイに霜降りになっていれば格付けが良くなります。具体的には、肉のキメが細かい、艶があって色合いが良い、水分が少ない、乾燥し過ぎていない、締まりが良い、弾力があり、骨が細かい、脂質が白くて融点が低いなどが判断基準となります。
A5やA4などの4の部分は、歩留まりがとのくらいあるかどうかという意味です。
歩留まりとはいろいろな業界で使用される言葉で、原料の投入量に対する製品生産量の比率のことです。分かりやすく説明すると、商品にならない部分を取り除いた後で、どのくらいの量が残っているかの割合を示しています。
牛の生体から、60%前後になるのが一般的で、枝肉から残る割合が72%以上だとAランク、69〜72%までがBランク、69%に満たなければCランクとなります。
A5やA4などの数字の意味は肉質等級のランクですが、これを決めるには前述した基準ごとに厳密な規定があります。
ただ人の目で見て適当に決めているわけではなく、それぞれに5段階の基準があって、それらを総合的に判断して最終的にそれぞれのランクに振り分けられているのです。